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『コードギアス 反逆のルルーシュ』のメインスタッフにロングインタビュー! これまでの仕事などにフォーカスしつつ、『コードギアス』にかける意気込みを聞きます。トップバッターは、谷口悟朗監督。毎週火曜、金曜日更新で、全7回の予定です。 <プロフィール> 谷口 悟朗 愛知県生まれ。主な作品に『無限のリヴァイアス』『スクライド』『プラネテス』『GUN×SWORD』(以上、監督)、『舞-HiME』(クリエイティブプロデューサー)などがある。 第1回 役者志望から日本映画学校へ ――このインタビューでは、谷口監督がアニメ業界を選び、監督になられるまでの経緯を中心にうかがいたいと思っています。そもそも、子供の頃は、どんな職業に憧れていたのでしょうか? 谷口 小学生から中学生にかけては、演劇をやりたかったんです。演出や脚本ではなく、演じるほうですね。当時、『中学生日記』(※1)に出演したくて、応募したんですけれど、あの番組は名古屋市内でないと出られないんですよ。隣の町に住んでいたんで、書類ではねられてしまいました(笑)。ともかく、役者というものに興味があったんです。 ところが、中学生の時にイプセンの『人形の家』(※2)でヘルメルという役を演じたんですが、この役が全然理解できなかった。まあ、『人形の家』を中学生が選んだ時点で、題材が難しすぎて、いろんな意味で間違っているのですが(笑)。通常であれば演出家がそのあたりを整理してサジェッションしてくれるんでしょうけれど、中学生にそんなことができるわけもなく。それで役者が嫌になってしまったんですね。それで、作る方にまわろうと。かなり短絡的です。何も考えていなかったし、わかっていなかった(笑)。 高校時代は8ミリをやったりしていました。あとは学園祭でゲリラ的な出し物をやったりして。アナーキーなことを仕掛けて、人が呆然とした顔を見るのが好きだったんです。 ――その頃、アニメはご覧になっていましたか? 谷口 アニメは観ていて、好きでしたけれど、その道に進むつもりはまだありませんでした。アニメーターさんの名前も何人かは覚えていましたけれど、どちらかというと監督の名前で作品を観るほうでした。高畑勲監督や押井守監督ですね。特に押井監督は『うる星やつら』でドーンと出てきた時期で、印象的でした。ああ、今、思い出しましたが、卒業の前に亜細亜堂(※3)に入ろうと思って、アニメージュ編集部に「連絡先を教えてくれ」って電話したことがありました。けんもほろろに断られましたけど(笑)。当たり前ですよね。 ――どうして亜細亜堂だったんでしょうか。 谷口 もうはっきり覚えていないんですが、亜細亜堂の実直な感じが好きだったんだと思います。 ――高校卒業した後は、日本映画学校(※4)に進学されたそうですね。 谷口 演劇よりは、こちらのほうが費やすカロリーに見合うんじゃないかと(笑)。そこで勉強した上で、卒業となる時に進路は三つ考えられたんです。ひとつはドキュメンタリー。ゼミの先生に向いているっていわれたし……。もうひとつは、普通に番組制作会社にいってADからスタートする。そして、アニメもやってみたいなぁという気持もあったんです。 ――ドキュメンタリーの道も候補のひとつだったんですか? 谷口 当時私は、大衆演劇の人たちを追いかけてドキュメンタリーを撮っていたんです。その人たちの考え方には影響を受けました。彼らは、芝居小屋に足を運んでくださった人にどう楽しんでもらうかをとても大切にしていたんです。それは特にアニメを演出する側になってから意識するようになりました。 で、そのドキュメンタリーなんですが、「撮るな」といわれても隠しカメラでずっとまわしつづけるみたいなアナーキーなやり方をしていたんですよ、またも! こんなやり方では、どう考えても限界がある。それにドキュメンタリーは「これ」と思える素材がなければ成立しないし、おもしろいけれどメシが食えなさそうだから無理だろう、と考えたんです。このあたりから考えが現実的になってきますね(笑)。 ※1 『中学生日記』 NHK名古屋制作のドラマで、中学生の学校生活やプライベートなどの諸問題を、ドラマを通して検証していく内容。 ※2 『人形の家』 ヘンリック・イプセンの戯曲。夫ヘルメルと三人の子供に囲まれ平和に暮らしていた妻ノーラがある事件に巻き込まれ、家を出る決意をするまでの物語。 ※3 亜細亜堂 芝山努と小林治が設立したスタジオ。主な作品に『忍たま乱太郎』『ちびまる子ちゃん』などがある。 ※4 日本映画学校 今村昌平が開校した横浜放送映画専門学院を前身とする、日本でもっとも有名な映画学校。映画人のほか、俳優、お笑いタレントなども輩出している。 (第二回に続く) |
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