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zoom RSS 『コードギアス』への道 キャラクターデザイン・木村貴宏編 第2回

<<   作成日時 : 2006/08/29 12:29   >>

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第2回 アニメーターになる



――在阪というのはあるにしても、どうしてアニメアール(※1)を選んだんでしょうか。そもそも大学に在籍中ですよね?

木村 その当時、アニメ誌でアニメアールのスタッフによる連載コラムがあったんですよ。それがすごく楽しそうな雰囲気で、それで行ってみたいなと。大学のほうは……まあ、このまま卒業しようと思ったら8年ぐらい目一杯かかるなと予想できる状況だったので、もう諦めようと(苦笑)。本当に親には申し訳ないんですが。

――それですぐに採用が決まった。

木村 社長の谷口(守泰)(※2)さんから「じゃあ、1回やってみるか?」と。「そんな簡単にいいの?(汗)」とこっちが驚くぐらいで。それで一番最初は、『機甲界ガリアン』の設定を渡されて、クリンナップの練習をして、それから簡単な練習用のキャラで歩きや走りの中割りを練習して……。それで『レイズナー』の最終回前(第37話「エイジ対ル・カイン」)の動画が初仕事です。
 『レイズナー』が好きで、アールを選んだわけですから、これはとてもうれしかったです。担当したカットは、ロボの脚が1歩出る、というカットでした。キャラでないのがちょっと残念でしたけれど(笑)。

――『レイズナー』だと、どのキャラが好きとかあったんですか。

木村 谷口さんのキャラ自体が好きでした。特に後半のアダルトな方が。自分で描きたい系統の女の子とは全然違うんですけれど、渋めでクールなんですよ。当時のサンライズ作品だと、湖川友謙さん(※3)のキャラクターも好きでしたね。

――そういう意味でいうと、木村さん自身の絵柄に影響を与えた方というのはどんな方なんですか?

木村 うーん、自分の絵という意味であるなら、根っこにはやっぱり高橋留美子さん、『うる星やつら』がありますね。あと、いのまたむつみさん。あのラインも好きで、結構いろいろと模写をしたりしました。女性の描いた、セクシーな女性キャラというのが大好でした。

――『木村貴宏画集 Risky Dolls』(※4)を拝見すると、当時作画机の前に、女の子のオリジナルキャラの絵を描いて貼っていた、というエピソードが出てきます。

木村 アールって皆、自己主張が激しいというか、自分が描きたい絵柄とか、遊びで描いた落書きを結構机の周りに貼っているのが当たり前で。自分の机に貼るだけでなく、人の机の上を落書きで埋め尽くしたりもして(笑)。
 現実問題、アールに入って仕事を始めますと、アクションもの、ロボットものが多いんですよ。すると、もっと女性キャラクターとか描きたいという気持が強くなって、それでそういう落書きを描いて貼っていたんです。

――原画を担当された作品で印象的だったものはありますか?

木村 えー、まず原画デビューが『レモンエンジェル』(※5)ですね。これだったら一生懸命頑張るんじゃないかと、先輩が気を遣ってくれたのかも(笑)。あと印象的というと、『アイドル天使ようこそようこ』(※6)と『ママは小学4年生』(※7)ですかね。この二つは絵柄もそんなに複雑じゃなく、内容もコメディタッチだったので、動かすのがすごく面白くなった、本来の意味でのアニメーターの仕事のおもしろさをわかるようになってきた作品でしたね。

――木村さんにとってアニメアールというのはどういう場所だったんでしょうか。

木村 うーん、なんでしょう。何よりもラッキーだったのは、自分が原画をそこでやりだした時期に、巧い先輩がすごく沢山いたってことですね。谷口さんを筆頭に、吉田徹さん、毛利和昭さん、吉田徹さん、沖浦啓之さん、逢坂浩司さん、小森高博さん、柳沢まさひでさん。あとスタジオ・ムー――元アールの2stですね――のほうには村瀬博美さん、黄瀬和哉さん、山本佐和子さん等々……。結局、『まりんとメラン』が終わるまでの14年ぐらいいました。

――大阪という離れた場所で作業をすることのメリット、デメリットはありますか。

木村 基本的に作画作業をするだけでしたら、特に不都合はないんですよ。電話で打ち合わせて、宅配便でやりとりすればいいので。作画だけのスタジオなんで、制作さんもいないわけで、良くも悪くも気が楽というのはあります。
 とはいえ、キャラクターデザインなんかを手がけるようになりますと、どうしても「ちょっとこれどうだろう?」みたいなやりとりができるわけじゃないので、意思疎通が難しい面は出てきますね。それで『勇者王ガオガイガー』『ベターマン』『BRIGADOON まりんとメラン』が終わったところで、これはやはり東京の現場に入って仕事をしなければだめだろう、と思いまして、東京に出てくることにしたんです。

※1 アニメアール
1970年代末に、谷口守泰が大阪に設立した作画スタジオ。主な作品に『蒼き流星SPTレイズナー』『ブラックマジック M-66』などがある。

※2 谷口守泰
アニメーター。主な作品に『蒼き流星SPTレイズナー』、『ドリームハンター麗夢』などがある。

※3 湖川友謙
アニメーター。主な作品に『伝説巨神イデオン』、『戦闘メカザブングル』、『聖戦士ダンバイン』など。

※4 『木村貴宏画集 Risky Dolls』
メディアワークス。アニメ関係の版権イラストやゲーム関係の仕事も収めた画集。

※5 『レモンエンジェル』
1987年10月からフジテレビ系深夜枠にて放送されたミッドナイトアニメ。

※6 『アイドル天使ようこそようこ』
90年、アミノテツロー監督。シンガー志望のようこと女優志望のサキ、二人の少女が演じるファンタジックな芸能ストーリー。


※7 『ママは小学4年生』
92年、井内秀治監督。15年後の未来からやってきた自分の赤ちゃんを小学4年生の少女が育てるSFファンタジーアニメ。
(第3回に続く)

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